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北海道ヒグマ出没・襲撃情報2023!いま知っておきたい過去~最近までの5つのヒグマ事件


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キャンプに車中泊、廃墟探索や心霊検証に没頭している当ブログの編集長・アメ丸です。

前回の「いまこそ知っておきたい4つのヒグマ事情」に続き、今回も北海道のヒグマについてお伝えしていきます。

\前回の「北海道ヒグマ出没・襲撃情報2023」の記事はこちらから▼/

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題名にもあるように、今回は羆目撃情報過去最多ペースの今だからこそ改めて知っておきたい、過去から現在に至るまでの5つのヒグマ事件についてご紹介します。

北海道は昔からヒグマとの関係が深いですが、過去の事件においては絶対に抑えておきたい大きな事件を2つ、現在の事件においては目撃情報や話題の個体などを含めた3つの事件(事象)についてお話ししていきます。

注1:これからお伝えする内容は、筆者が北海道で生活していて知りえたことや、ネイチャーセンター、テレビやネット、書籍などで知った情報が多分に含まれます。
注2:全てが必ず正しいというわけではないので、正確な情報や最新情報について知りたい方は、ご自身でお調べください。

ヒグマ目撃情報過去最多ペースの今だからこそ知っておきたい!過去の熊害事件

【1】日本史上最悪の熊害!三毛別羆事件

過去ある北海道のヒグマ事件のなかでも、絶対に抑えておきたいのがこの「三毛別(さんけべつ)羆事件」

日本史上最悪の熊害・獣害事件といわれていて、三毛別事件や六線沢(ろくせんさわ)熊害事件、苫前(とままえ)羆事件や苫前三毛別事件とも呼ばれています。

ときは1915年(大正4年)。12月9日~12月14日にかけて、北海道苫前群苫前村三毛別六線沢で一頭の巨大なヒグマにより7名(一説では8名)もの人命が奪われます。

当時の記録によると、この巨大なヒグマは体長270cm、立ち上がると350cmもあり、体重は380kgもあったといいます。

この巨大さゆえに冬になっても冬眠する穴を見つけられず、いわゆる「穴持たず」として、空腹によって凶暴性が増して引き起こされた事件ではないか、という見方もあります。

最後は「熊撃ち」を生業とするマタギによって射殺され幕を閉じますが、被害者の多さや、そのなかに幼い子供や妊婦がいたこと、そしてその惨たらしさからも現代でも有名な獣害・熊害事件として、広く知れ渡っています。

【2】大学生5人が襲われた!福岡大ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件

1970年7月の夏、北海道十勝地方の日高山脈に属するカムイエクウチカウシ山で発生した獣害事件。

福岡大学のワンダーフォーゲル同好会の18歳~21歳までの5人が、日高山脈の芽室岳からペデガリ岳へと向かう途中に体調2mのヒグマに襲われます。

当時の新聞(日高山脈山岳センターの資料より)

当初は20日間の登山合宿計画でしたが、入山して12日目の7月25日、九ノ沢カールにてヒグマと遭遇。その日は難を逃れたものの、その後もヒグマは執拗に大学生たちを追い、3度目の襲撃時に食料などが入ったリュックを奪われます。

ヒグマの隙をみて自分たちのリュックを取り戻し、再び登頂を目指す大学生たち。そして、その日の夜。4度目の襲撃があり、その矛先はついに人間に。

26日の夜から27日の間に3名もの大学生の命が、ヒグマによって奪われます。(※2名は無事に下山・救助)

この事件の教訓として一番に伝えられているのが、ヒグマは自分の獲物(エサ)に非常に強い執着心を持つ動物であること、一度取られた荷物などは決して取り返してはいけないということです。

例えその時は無事に取り戻せても、クマは非常に鼻がよく、その嗅覚は犬の5倍といわれ、数km先の臭いでも感じ取って後を追ってくるからです。

当時のニュース映像や、被害にあった大学生が亡くなるぎりぎりまで書き続けた実際のメモ、遺品なども数多く残されていて、事件から50年以上経った現在でもその教訓はしっかりと伝え続けられています。

ヒグマ目撃情報過去最多ペースの2023年!今おさえておきたいヒグマ事件と個体

【3】羅臼の犬喰い巨大グマ!漆黒のRT

2018年から2022年にかけて、北海道の羅臼町で住宅街の飼い犬ばかりを襲った漆黒のRT

RTとはこのヒグマが最初に目撃されたルシャ地区からつけられたコードネームで、2018年8月に民家の庭先で飼われていた犬を襲ったのを皮切りに、2019年、2021年と外で飼っている民家の犬ばかりを襲います。

そして、2022年6月30日。RTは羅臼町海岸町に仕掛けられた「箱わな」で捕獲され、羅臼町を恐怖に陥れたヒグマは駆除されました。

RTによる人的被害は出ていませんが、飼い犬ばかりを襲ったRTの異常な行動は、一説によると「人間への復讐が目的ではないか」といわれています。

地元の猟友会によると、実はRTの母親は2012年に駆除されていて(DNA鑑定により判明)、当時子グマだったRTは母親の死を間近で見ていた可能性が高いそうです。

記憶力が非常に高いクマは「復習」や「仕返し」をする動物です。飼い犬ばかり狙ったのは、母グマと子グマ時代の自分を重ね、人間が家族のように大事に暮らしている存在(飼い犬)を奪うことで仕返ししていたのかもしれませんね。

【4】2023年5月に発生!朱鞠内湖釣り人死亡事件

2023年に入り、ヒグマの目撃情報がちらほらと耳に入ってくるようになってすぐに飛び込んできた「朱鞠内湖(しゅまりないこ)釣り人死亡事件」

同年5月14日、北海道幌加内町の朱鞠内湖でイトウ釣りをしていた男性が、ヒグマに襲われ死亡した事件。

朱鞠内湖は道北の森に囲まれた人造湖で、ここら一帯は国内屈指の美しさと豊かさを誇る景観を持ち、カヌーや釣りをする観光客が訪れる人気スポットです。

被害にあった男性は5月13日に「朱鞠内湖に釣りに行く」と告げて一人で自宅を出て、14日午前5時半ごろに観光施設のガイドと一緒に船で湖畔の釣り場に向かい、一人で釣りを開始。

午前9時ごろにガイドが迎えに行くと姿が見えず、複数のガイドで捜索が行われ、自宅に帰宅しなかったことから親族からも行方不明届が出されていました。

釣り場近くで胴長靴をくわえているクマが目撃され、5月15日には湖畔近くで男性の頭部が見つかります。

頭部にはクマによるものとみられる傷があり、その場にいた体長1m50cmほどのオスのクマがハンターにより駆除。

射殺されたヒグマの胃袋には約9kgの内容物があり、肉片や骨片が混ざっていたそうです。

その後の捜索で、湖北東部の入り江付近で、草木が覆いかぶされた下から胴体とみられる遺体の一部が発見。ヒグマは食物を見つけたあと、食べきれない場合には土に埋めるなどして覆い隠す習性があるため、今回も同様の行動をとったのではないかと考えられています。

ヒグマの目撃や襲撃が多い北海道ですが、ヒグマが人間を捕食することは滅多にないとされてきただけに、今回の事件は道内をはじめ、全国に衝撃が走りました。

現代のヒグマに一体何が起こっているのか。ちなみに、この事件以降、湖畔の観光施設やキャンプ場、釣りなどは閉鎖されているのでお気を付けください。

【5】牛65頭を襲う!いまだ捕獲されない最恐ヒグマOSO18

最恐のヒグマとして恐れられ、いまだ捕獲されていないOSO18。北海道の厚岸町・標茶町で2019年からの3年間で65頭もの乳牛を死傷させています。

非常に用心深く、決して人の前には姿をあらわさず、姿を隠しやすい沢や川沿いをつかって移動しているとみられています。

電気柵があっても地面をほって突破した痕跡があり、知能も高いとされています。

2022年の襲撃例では、殺した牛の内臓をその場で食し、翌朝に約100m離れた沢まで引きずって行って肉も食べていたことから、餌に執着するヒグマならではの習性も確認されています。

何度もハンターが出動しているにも関わらず、行動範囲も広いことからいまだに捕まっておらず、2023年の動向も注意深く追う必要がある要注意の個体です。

→追記:2023年7月30日、OSO18は駆除されました▼

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おわりに

ヒグマの目撃情報が過去最多ペースの今だからこそ知っておきたい、過去から現在に至るまでの5つのヒグマ事件ご紹介はいかがだったでしょうか?

過去の痛ましい事件を教訓に、ヒグマの習性や遭遇時の対処法、クマに会わないにはどうすればいいのかなど、さまざまな研究・調査が進んでいます。

一般的にいわれているクマの対処方法は色々とありますが、過去の事件をみても判るように、実はどのように対策・対応すればいいかに正解はなく、そのヒグマの個性によるところが大きいです。

例えば、一度でも人の食べ物や人を食べたことがあるクマは、クマよけの鈴やラジオ、大きな話し声を恐れることはなく、逆にエサがあることを知らす合図と受け取る場合もあります。

自然に入る際は、熊よけスプレーの携行を含め、その個体によって臨機応変な対応をし、少しでも命を守れる可能性が高い行動をとるようお気をつけ下さい。

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