どーも、OneAccess編集長のアメ丸です。
2019年7月から2023年6月にかけて、66頭もの牛を襲った北海道の最凶ヒグマ・OSO18がついに駆除されました。
非常に用心深くて人前には姿をあらわさず、知能も高かいとされていたOSO18の最期はどのようなものだったのか。
この記事ではOSO18がどんな個体だったのか、そしてどのような最期を遂げたのかについてお伝えします。
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北海道の最凶ヒグマ・OSO18とは?
2019年7月ごろから北海道の標茶町や厚岸町などの東部地域で、牛ばかりを集中的に襲ったOSO18。
被害にあった牛の数は66頭にものぼり、北海道庁が特別対策班を設置し、駆除の対象となっていました。
「OSO18」という名前は、最初に目撃された標茶町内の「オソベツ」という地名と、前足の幅が「18cm」あったことから名付けられたコードネームです。
OSO18の特徴としては、非常に用心深いことがあげられ、決して人の前には姿をあらわさず、設置したカメラにうつるのも22時~午前2時くらいまので真夜中のみ。
移動の際も姿を隠しやすい沢や、なるべく痕跡を残さないように川沿いをつかって移動していたとみられています。
そのほかにも、舗装道路に足跡をつけないように橋の下から迂回したり、電気柵があっても地面をほって突破した痕跡があるなど、知能も高いとされていました。
何年もハンターの目をかいくぐり続けたOSO18。ですが、その最期は意外なものでした。
ついに駆除されたOSO18
OSO18が駆除されたと判ったのは2023年8月21日のこと。鑑定結果が出たのは8月18日で、OSO18が絶命したのは7月30日の朝5時ごろでした。
場所は釧路町仙鳳趾(せんぽうし)村の放牧地で、釧路役場の有害鳥獣駆除を担当する部署に所属する職員によって仕留められました。
牧草地に横たわっているところを発見され、職員をみても逃げなかったことから「問題個体」とされ、首に1発、頭部に2発の銃弾をうち、絶命したそうです。
当初はこのクマが「OSO18」とは思わず、解体し、その後に念のために出した鑑定でOSO18ということが判明しました。
体調は尻尾から頭まで2m10cm、体重は330kg、手の平は18cmより2cm大きい20cmで、かなり大型だったとのこと。
こうしてOSO18は釧路町という場所で、標茶や厚岸で待ち構えていた猟友会のハンターではなく、役場の職員(もちろんハンターの資格はあります)さんによって駆除されたのでした。
なぜOSO18は人前に姿をあらわしたのか?
OSO18のざっくりとした駆除の経緯は前述したとおりですが、その最期に疑問を抱く人も多いはず。
OSO18という個体の特徴を知っている人であれば、きっと気になるに違いないのが「なぜ人前に姿をあらわしたのか」という点。
牧草地で横たわっているところを発見され、さらに人が近づいても動かなかった(逃げなかった)というのは、これまでの用心深いOSO18の特徴から見ると不可解です。
その謎は、関係者による捕獲時の話から考察することができます。
OSO18を駆除する際、その顔には2~4箇所の傷があったそうです。さらに手足に皮膚病を患っていて、瘦せていたといいます。
放牧地に朝5時に横たわったまま、職員さん(人)が近づいてきてもあのOSO18が動かなかったということは、もはや逃げたくても衰弱していて動くことができなかったということが推察されます。
OSO18の傷は、おそらく繁殖期に別のクマと喧嘩をして負った傷と考えられていて、大型のOSO18にそれほどの傷を負わせるほどの強いクマが他にいるとみられています。
OSO18が駆除されて安堵したのも束の間、周辺地域の住民や牧場関係者、猟友会のハンターもはこれからも警戒態勢を強化していくとのことです。
おわりに
その用心深さや知能の高さから世間を騒がせた、北海道の最凶ヒグマ・OSO18のご紹介はいかがだったでしょうか?
クマと人間が近い地で生きていくことは難しく、毎年増え続けるクマによる事件や個体の駆除など、いつも深刻に考えさせられます。
みなさんは現在のクマと人間の在り方をどう思いますか?
筆者が住む北海道は年々クマの出没・事件が増えているので、これからもより深く考察していきたいと思います。
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